公開講座ブックレット12『国際バカロレアにおける「言語と文学」「文学」の授業から国語科のあり方を考え直す』

2020/10/30

公開講座の趣旨に則り、学会員や一般の方々とともに国語科のあり方を考え、語り合う場を共有することを目ざした。そこで、現在、示唆に富んだ取組として注目を集めている「国際バカロレア」を課題として取り上げた。
　第1 回に際しては、DP（ディプロマプログラム、16歳～19歳）における「言語A」、第2 回に際しては、MYP（中等教育プログラム、11～16歳）における「言語と文学」に的をしぼって、それぞれの学年層にあって特徴的なプログラムについて取り上げた。

①2018年10月28日
　第1 回　DP（Diploma Programme ＝高2 ・3 ）における「言語A」
　話題提供者 国際基督教大学　半田　淳子
元The American School in Japan　内藤満地子
東京都立国際高等学校　高松　美紀
東京学芸大学附属国際中等教育学校　杉本　紀子
　コーディネーター 明治学院大学　中村　敦雄
②2019年6 月2 日
　第2 回　MYP（Middle Years Programme ＝中1 ～高1 ）における「言語と文学」
　話題提供者 東京学芸大学　中村　純子
加藤学園暁秀中学校・高等学校　熊澤ほづみ
東京学芸大学附属国際中等教育学校　浅井　悦代
The International School of Brussels　石田まりこ
　コーディネーター 横浜国立大学　髙木まさき

はじめに （山元　隆春）
公開講座内容の概要
国際バカロレアにおける「言語と文学」「文学」の授業から国語科の
　　あり方を考え直す　　　　　　　　　　　　　（中村　敦雄・髙木まさき）　 　 05
第 Ⅰ 部　DP（Diploma Programme ＝高2 ・3 ）における「言語A」
第1 章　国際バカロレア「言語A」の概要・「言語A：文学」の学習指導
　　　　─新学習指導要領の「文学国語」との関連から─
　　　 （半田　淳子）　　　　 10
第2 章　DP「言語A：言語と文学」で育む概念理解
　　　　─『指導の手引き』改訂前後の比較から─
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（内藤満地子・中村　純子）　 　　 18
第3 章　読みの構築過程における概念理解
　　　　─翻訳文学『日の名残り』を事例に─ （高松　美紀）　　　　 28
第4 章　IBDP で読む謡曲
　　　　─その価値と教材化─ （杉本　紀子）　　　　 40
第 Ⅱ 部　MYP（Middle Years Programme ＝中1 ～高1 ）における
　　　　「 言語と文学」
第1 章　国際バカロレアMYP「言語と文学」の構造
　　　　─概念理解を促すカリキュラムの可能性─ （中村　純子）　　　　 52
第2 章　IB　MYP における課題と評価
　　　　─重要概念「文化」を扱った百人一首の歌合の授業─
　　　 （熊澤ほづみ）　　　　 62
第3 章　MYP における概念理解授業　状況に生きる─『故郷』
　　　　─歴史的文脈から作品を読み解く─ （浅井　悦代）　　　　 70
第4 章　他者を見る目と自己を見つめる目
　　　　─「小林秀雄に聞きました」─ （石田まりこ）　　　　 81
第 Ⅲ 部　国語科のあり方を考え直す
第1 章　国際バカロレアの何が国語科にとっての示唆となり得るか
　　　 （中村　敦雄）　　　　 93
第2 章　国際バカロレアから国語科を考える （髙木まさき）　　　　 103
文献案内 （中村　敦雄）　　　　 109